前衛的な実験音楽から現代音楽、そしてアートや映画の世界にまで、年々活躍の場を広げ、注目を集めているワンオートリックス・ポイント・ネヴァー(Oneohtrix Point Never)ことダニエル・ロパティン(Daniel Lopatin)が音楽を手がけ、本年度のカンヌ・サウンドトラック賞を受賞した話題の映画『グッド・タイム』のサウンドトラック・アルバムから新曲「Leaving The Park」が公開された。
pointnever.com/leaving-the-park
イギー・ポップが作詞とヴォーカルを担当したエンディング・テーマ「The Pure and the Damned」はこちら。
https://youtu.be/MRPc2b9i2oc
素晴らしいスコアとは、映画の中の一つのキャラクターになるものだと思う。優れたサウンドトラックを聴くと、映画のことを明確に再度イメージできる。キャラクターの感情を思い出せたりね。「Leaving The Park」は何度もよく聴いていたんだけど、聴くたびにコニーの自身に満ちたパワーを感じるんだ。この曲を聴いてると、例えばコーヒーを買いに行っても「コーヒーはタダなものだ!」とお金を払わずに立ち去れるコニーのような気分になるんだ。良いサントラってのは(聴いている人に)そういうことを可能にするものだと思うね。『クレイマー、クレイマー』の曲もそうだね。7歳くらいの時に観た映画だけれど、そこで繰り返しかかるクラシックな曲も聴いていると、最初に映画を観た時の感覚やフィーリングが蘇る。良いサントラというのはそういう体験をさせてくれるものだと思う。OPNのサントラを聴いた時、映画のイメージが連想されてたことに感動したね。そこに映画がなくても、そのイメージが音によって作り出されてしまうんだ。
– ジョシュア・サフディ
本楽曲は、制御不能な現実を何とかコントロールせんとする主人公コニーの葛藤を表現した映画の中心的楽曲である。プログレ、ニューエイジ、IDM、ライブラリー・ミュージックまで、幅広い音楽から影響を受けたワンオートリックス・ポイント・ネヴァーのストーリーテラーとしての音楽的才能を存分に堪能できると同時に、高い評価を集めたアルバム『R Plus Seven』の現代音楽的な世界観も彷彿とさせる楽曲となっている。
ワンオートリックス・ポイント・ネヴァーによる映画『グッド・タイム』のサウンドトラック・アルバム『Original Motion Picture Soundtrack』は8月11日 (金) 世界同時リリース!国内盤には、ボーナストラック「The Beatdown」が追加収録され、解説書が封入される。iTunesでアルバムを予約すると、公開中の「Leaving The Park」と「The Pure and the Damned (feat. Iggy Pop)」の2曲がいちはやくダウンロードできる。
Oneohtrix Point Never : Good Time Original Motion Picture Soundtrack
label: Warp Records / Beat Records
artist: Oneohtrix Point Never
title: Good Time Original Motion Picture Soundtrack
cat no.: BRC-558
release date: 2017/08/11 FRI ON SALE
国内盤CD:ボーナストラック追加収録/解説書封入
定価:¥2,200+税
商品詳細はこちら:
http://www.beatink.com/Labels/Warp-Records/Oneohtrix-Point-Never/BRC-558
8年ほど前、ぼくらは音楽に、あるいはワンオートリックス・ポイント・ネヴァーその人に興味を持った。ぼくはいつもダンの音楽(特に初期の頃の)を、まだ作ってもいない映画のサウンドトラックとして想像していた。『GOOD TIME』でのコラボレーションから、それを取り巻く対話を通じて、ぼくらは深い友情と、もちろんこの色鮮やかでこの世のものとは思えないようなスコアを手に入れた。制作の前にダンとはコンセプトのことでよく話し合った。それがカンヌで花開くことになるとは……まるでハイレゾ・ファンタジーだね。
– ジョシュア・サフディ
ぼくはワクワクしながら、ミッドタウンにある兄弟のオフィスを訪ねた。そこには彼らが好きなものが何でもあって、まるで聖地みたいだった。巨大な『AKIRA』のポスターと『King of New York』が並んでたよ。二人はぼくに、特殊な映画に取り掛かるつもりだと言った。ぼくから見たサフディ兄弟は、非常に特異なことに取り組みながらも、伝統を尊重する監督だ。ジム・ジャームッシュやクエンティン・タランティーノ、レオス・カラックスといった監督を思い浮かべても、彼らは映画の歴史を愛するがゆえに映画制作そのものから遠ざかりがちだが、いずれにせよあの独特の個性を失うことはない。ぼくらに共通しているのは、傷ついてボロボロになったものに対する愛着と敬意だ。たぶんぼくらは今現在の歴史を守りたいという衝動を感じていると思う。昔の、ではなく。ぼくら自身の言葉でだ。
– ダニエル・ロパティン
映画『グッド・タイム』
2017年公開予定
第70回カンヌ国際映画祭 コンペティション部門選出作品
東京国際映画祭グランプリ&監督賞のW受賞を『神様なんかくそくらえ』で成し遂げたジョシュア&ベニー・サフディ兄弟による最新作。
コニー(パティンソン)は、心に病いを抱える弟(ベニー・サフディ監督兼任)のため、家を買い安全に生活させてやりたいと考えていた。そこで銀行強盗を2人で行うが、途中で弟が捕まり投獄されてしまう。弟は獄中でいじめられ、暴れて病院送りになる。それを聞いたコニーは病院へ忍び込み、弟を取り返そうとするが—。
出演:ロバート・パティンソン『トワイライト』『ディーン、君がいた瞬間』、ベニー・サフディ(監督兼任)
ジェニファー・ジェイソン・リー『ヘイト・フルエイト』、バーカッド・アブティ『キャプテン・フィリップス』
監督:ジョシュア&ベニー・サフディ兄弟『神様なんかくそくらえ』
2017/アメリカ/カラー/英語/100分
(C)2017 Hercules Film Investments, SARL
配給ファインフィルムズ
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